enjoy lifeコーチング
2018/08/18
自分で創る物語り
この休みの1日、家の中を片づけ整理していると、昔のカリグラフィー作品と遭遇した。

画像は私の作品では無く、中世の資料をコラージュしたもの。
カリグラフィーとは、西洋の習字のようなものです。
子供の頃は、真っ白な和紙に真っ黒な墨でノビノビと書く習字が大好きでした。
硬いペン先にインクを付けながら丁寧にキッチリ書いていくカリグラフィーは、習字の筆の柔かさとは違う別の魅力がある。
お手本通りに書く。そして崩す。
守破離が楽しく随分のめり込んで書いた時期を懐かしく想い出しました。

ギリシャ語で「美しき書き物」という意味のカリグラフィー。
この美しい文字の元になっているのは、古代ローマ時代の石碑に刻まれていたキャピタル・モニュメンタリスと呼ばれる文字のようです。
そして2〜3世紀頃アンシャル体の文字が、キリスト教の文書に使われるようになる。
このような歴史の流れの中で、生みだされてきた文字は、どれもとても美しい字体です。

活字印刷技術が無く、当然手書きで書かれていた文字。
まだ紙も無く、羊や子牛の皮に書かれていた文字。
ペンは葦の茎やガチョウの羽根軸を削って書く文字。
インクは煤、やに、水を混ぜたもの。
装飾するための絵具は、動物、植物、鉱物など様々な物質から作る。
何でも簡単に揃う現代からすると、文字を書くということに気の遠くなる程の時間が必要でした。
書き損じると、羊皮紙をナイフで削ってたそうです。
当然、とても貴重で高価なために、より多くの文字を美しく詰め込んで書かれています。
聖書のように信仰にかかわる書物は、写本そのものに価値があり修道士たちの仕事でもあったようです。

アンティーク好きな私は、このようなヨーロッパの長い歴史に思いを馳せながら、書いていると、
(遠い昔に私もこれを書いていたかもしれない)という気持ちになります。
妄想の世界に入り、なりきることは楽しい。
カリグラフィーだけでなく、何をするにも想像力豊かになりきる。
そうすると、好きなことだけでなく、嫌なことでも結構楽しんでできるようになる。
自分でストーリーを創り登場人物を当てはめていく。
もちろん主人公は自分。

只今進行中のなりきり趣味はフラメンコ。
こちらは、カリグラフィーのように容易には進みませんが、そこは無限に想像力を膨らませる。

どんな想いでいても、同じように流れる時間を楽しんでまいりましょう!


【2021年8月追記】
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